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Speech by Rt Hon Bill English, Prime Minister of New Zealand

29 May 2017 2:35 PM | Anonymous

ANZCCJ was honoured to host the Rt Hon Bill English, the Prime Minister of New Zealand at a working luncheon where he spoke to New Zealand, Australian and Japanese business leaders at the Conrad Hotel Tokyo on 17 May 2017. Click on the button below to watch a video of his speech. 


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<大使館仮訳>


 ニュージーランド ビル・イングリッシュ首相

オーストラリア・ニュージーランド商工会議所と

駐日ニュージーランド大使の共催による昼食会での講演

日時 5月17日 

場所 コンラッド東京

 

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ご来場の皆さん、こんにちは。

 

ペイトン駐日ニュージーランド大使、歓迎のお言葉ありがとうございます。そして皆さんの温かい歓迎に感謝申し上げます。 

 

妻のメアリーと一緒に日本を再び訪問でき大変うれしく思います。また、本日午後には、国際舞台において大変特別な役割を担っておられる安倍総理とお会いするのを大変楽しみにしています。

 

そして、この昼食会の席を設けていただいた在日オーストラリア・ニュージーランド商工会議所に御礼申し上げます。

 

本日はニュージーランドと日本のパートナーシップについてお話したいと思います。

 

この両国間のパートナーシップは1928年にニュージーランドが日本と通商協定を結んだ際に始まりました。ニュージーランドにとって英連邦以外の国とは初めての通商協定で、その後1952年に両国は正式な外交関係を樹立しました。

 

両国間の人と人との結びつきも緊密です。私の家族にも、大阪でラグビーをしている日本人の甥たちがいます。このような両国間の親密な関係は共通の価値や、戦略的利益の共有に基づき築かれています。

 

2013年には両国の外務大臣が関係構築の枠組みとして「日本とニュージーランドとの戦略的協力パートナーシップ」に合意しました。

 

この両国の関係においては、皆さんをはじめとする多くの方々、そして皆さんの会社や社員の方たちが、重要な役割を担ってこられました。

 

ニュージーランドが安心・安全で高品質な農産物の生産国であるという評判を確立できたのは、皆さんの貢献があったからです。我が国にとって日本市場は乳製品、肉類、キウイフルーツを始めとする果物、さらには野菜、水産物の重要な輸出先です。また、日本企業はニュージーランドから長年にわたり木材や高品質のアルミも輸出してきました。

 

このアルミの輸出は私にとって身近な話です。といいますのも、住友化学が大規模な投資により1970年代前半にティワイポイントにアルミ精錬所を完成させて、我が国のアルミ産業が始まったわけですが、この精錬所への電力供給を主な目的とした水力発電所をニュージーランド政府が私の家の近くのマナポウリに建設したからです。

 

日本企業はニュージーランドとの様々な貿易分野において投資を行ってきましたが、その質の高さは感嘆すべきものです。ニュージーランドにおける日本の投資の特徴としては、長期的、高い質、信頼関係に基づいていること、さらに、成功に必要な経験やスキルをニュージーランド企業が持っていない産業に注力するといったことがあげられます。

 

日本企業は急速に拡大する我が国の観光業にも投資の機会を見い出しています。今朝、私はホテルも手がける大手の旅行業経営者の方にお会いしたのですが、カンタベリー地震の被害で受け入れ可能な宿泊客数が大幅に減少したクライストチャーチ市に投資する予定であるとお聞きしました。

 

水産業においても両国は長年にわたる良好な関係を享受しています。

 

特に、先住民マオリによるビジネスが成功し成長を遂げる中で、日本のパートナー企業との良い関係が築かれているのは本当に喜ばしいことです。先住民によるビジネスがこれほど成功している国はニュージーランド以外にありません。彼らはニュージーランドの成功の一翼を担ってきたのです。

 

経済協力開発機構(OECD)加盟諸国の中で、我が国が高い経済成長を遂げている国のひとつであることを誇りに思います。

 

この成功のカギは、我が国の社会が開かれていて、世界中から貿易、投資、移民を歓迎してきたことにあると思います。そしてこのような政策の結果もたらされる様々な社会への影響も、世界の一員である自分たちの責任として受け止めています。

 

ニュージーランドは、昨年末までの2年間は国連安保理の非常任理事国でもありました。任期2年目は日本と共にこの役目を担いました。

 

太平洋島嶼国とも貿易と開発に関する協定を結んだばかりです。

 

我が国は日本と同様に太平洋地域への投資および援助を積極的に行っています。

 

私は、我々の成功の理由のひとつは、小さな国であるからこそ、官・民がそれぞれの強みを発揮しながら協力できるからではないかと思います。 

 

ですから、今回このようにニュージーランド経済界のリーダーたちを率いて日本を訪問できたことを嬉しく思います。

 

ニュージーランドが日本にとって最高のビジネス・パートナーである理由は何でしょうか。

 

まず、私たちの間には共通の価値が存在します。さらにニュージーランドは安定した政府と強固な民主主義に立脚する法治国家です。我が国の経済界は外向的であり、小規模・オープン・グローバルといったビジネス展開を行う上で起こる様々なリスク管理に長年の経験を有しています。また我が国では完全な透明性が確保され、世界で最も汚職の少ない国のひとつと位置づけられています。さらに規制が一貫し、安定したビジネス環境が整っています。また、仕事で訪問した時には、週末に休みを取って観光するのにも最高の国です。

 

実際、多くの日本人がそうされています。日本からは1年間で10万を越える人たちが、ニュージーランドを訪れています。さらに8500人から9000人ほどの日本人留学生もいます。ニュージーランド人家庭にとって日本人学生、特に中高生のホストファミリーとなることは、めずらしいことではありません。

 

また今年2月末までの1年間でニュージーランドから日本を観光目的で訪れた人の数は、前年度から2割増の3万6千人に上りました。

 

今回の訪問で知ったのですが、東京五輪・パラリンピックに向け各国の代表チームを誘致している日本の自治体にとって、我が国は最も人気のある国のひとつであり、9つの自治体がニュージーランド代表チームを誘致しているということです。 

 

このように、日本は長年にわたり我が国にとって最も重要な市場のひとつであり続けているわけですが、我々の競合他国が享受しているような特恵的な市場アクセスをニュージーランドは今だ持たない、という意味において特出した市場だと言えるでしょう。

 

日本とニュージーランドの両国はこの状況に対処する方策を長年模索してきました。

 

そしてごく最近になって、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)が進むべき道筋を示したのです。ところが、トランプ米大統領が米国の離脱を決め、突然逆風に見舞われました。「日本はTPP交渉への参加に関心がある」と当時の日本の首相が表明した週に私は日本に滞在していたのを思い出します。安倍総理が強力にTPPを提唱している今では忘れがちですが、その当時の日本では、TPPへの参加表明は従来の貿易政策からの根本的な転換だと考えられていたのです。

ニュージーランドはTPPの国内の批准手続きを終え、手続完了を他のTPP参加国に正式通知していることをご報告できることを嬉しく思います。これまでTPPを批准したのは日本とニュージーランドの2カ国だけです。この事実は、両国がTPPの前進を国益としてけん引していく責務を共有していることを示していると思います。

来週にはベトナムのハノイで、TPPに参加する11か国の閣僚がいわゆる「TPP11」をいかに前進させるかについて話し合います。そこでは日本とニュージーランドが主導的役割を果たせることと確信しています。

 

私たちはTPPを前進させることにコミットしています。なぜなら、TPPは私たち両国とこの地域の利益に合致し、世界の安定に貢献するからです。

もしこれからの数カ月でTPPの前進が達成できれば、世界に対して、地域・多国間貿易協定が世界経済にとって重要であるのみならず、それが達成可能であるということを信頼性をもって示すことができるでしょう。保護主義の巧みな言葉が作り出す抵抗によりTPPの前進が妨げられてはなりません。

今年はじめのヨーロッパ、そして最近のアジア太平洋地域訪問時における話し合いを通じ、実際に多くの国が保護主義に反対で、開かれた貿易を守り続ける決意を示し、可能であれば貿易協定を結びたいと考えていることも知りました。

もしTPPが実現できれば、アジア太平洋地域における貿易と成長を大きく促進することになるでしょう。その結果、やがて米国も関心を取り戻すことを私たちは願っています。

アメリカの国内政治においても、自由で開かれた貿易が経済成長や家計に貢献するという事実が明らかになるでしょう。アメリカが自国の保護をさらに強めれば、アメリカの有権者、ひいては一般家庭の生活費を増やすだけなのです。

以上、日本に続きニュージーランドがTPPの批准手続きを終えた大きな理由の中からいくつかを述べました。

両国は、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の交渉でも同地域の国として協力しています。

この交渉でも、日本とニュージーランドは、単に交渉のための交渉ではなく質の高い結果をもたらすよう先導役を務めています。 

日本とニュージーランドは、地域に経済的な繁栄をもたらし、さらには地域の経済的な成功の土台となる共通の価値をより強固にする重要なパートナーなのです。

明日、私は北海道を訪問します。北海道ではニュージーランドが地元の連携先と農業技術分野での協力を進めています。

北海道の牧場も訪問します。その際、羊の毛刈をすることを誘われたのですが、今回はお断りしました。私の羊の毛刈の様子はユーチューブでご覧いただけます。若いときに覚えた技術ですが、30年たっても忘れていませんでした。

この北海道における農業技術分野での協力は、日本が農産物の輸出国となり、地方の人口減少に歯止めをかけようとする日本の決意に対するニュージーランドからの申し出です。ニュージーランドでも何十年にもわたり同様の課題に直面し続けている地方があり、自国の経験からも私たちはこのような問題の困難さを理解しています。

また、不幸なことですが、両国間には災害においても共通点があり、防災管理でも密接に協力してきました。

ご存知のように、6年前にクライストチャーチを襲った大地震は日本人28名を含む185人の犠牲者を出しました。

今年2月に犠牲者を追悼する新たに建設された慰霊壁の前で開催された追悼式典で、若くして亡くなった日本人犠牲者のご遺族の方々とお会いする機会がありました。 

地震から6年たった今もご遺族の喪失感は深く、厳かに執り行われた追悼式典で犠牲者が弔われる中、我々はクライストチャーチ市民と共に愛する家族を失った方たちに思いを寄せました

また最近再度ニュージーランドを地震が襲い数十億ドル規模の被害をもたらした際には、日本政府が被害状況の把握のため哨戒機を飛ばしてくれました。

私が今日の午後、安倍総理とお会いして話すことはたくさんありそうです。

さらにいくつか触れたい点があります。

まず、我々は日本と同様に北アジアにおける緊張の高まりに懸念を抱いています。

ニュージーランドは日本からは遠い国のように見えますが、この地域でのできごとは我が国にとっては重要な関心事です。なぜなら各国が国際法に基づいて行動し、予測可能な振る舞いをする安定したアジア太平洋地域でこそ私たちは繁栄できるからです。

このような問題に対する日本政府の視点を理解することはニュージーランドにとって重要です。なぜなら日本は緊張の最前線に立っているからです。

ニュージーランドは北朝鮮による兵器実験の継続と深刻な人権侵害に対し深い懸念を抱いています。

ニュージーランドはこれまでと同様、日本を始めとする同志国と密接に連携し、紛争なしに緊張状態が解消されることを希望しながら、これらの問題に取り組んでいきます。

また我々はこの地域で続く、領海・領土問題についても懸念を抱いています。私たちは国際法に基づく紛争解決の枠組みを強く支持し、その結果が尊重されるべきと考えます。

そして、もちろん、安倍首相との会談でラグビーの話をしないわけにはいきません。

まずは、日本が2019年のラグビーワールドカップの開催国となったことにお祝い申し上げます。ラグビーワールドカップは世界で最も規模の大きいスポーツ大会のひとつであり、私たちは日本での大会が素晴らしいものになると確信しています。

ラグビーに関して言えば、前回大会でニュージーランド代表「オールブラックス」が優勝した以上に嬉しかった唯一の出来事が、日本代表による対南アフリカ戦の勝利です。誰も予想だにしない快挙でした。まさにスポーツの醍醐味を表す素晴らしい例でしょう。

今朝、小池東京都知事にお会いした際には、私たちがいかに東京五輪・パラリンピックを楽しみにしているかを申し上げました。

関西地区では次回のワールドマスターズゲームズが開催されます。

ワールドマスターズゲームズはニュージーランドで開催されたばかりで、関西地域からも知事の方たちが視察に訪れました。

ワールドマスターズゲームズに参加する選手たちは普通のアスリートとは違うと言って良いと思います。記録を競い合うためにどこか離れた選手村に閉じ込められているわけではなく、観光や、ショッピングなど、開催地での滞在を大いに楽しみます。日本の開催地の地元の方たちも、きっと私たち同様にマスターズゲームズを楽しまれることと思います。

このように、ニュージーランドと日本との間には強く多種多様な関係が存在しています。両国には違うところも多くあり、地理的にも大きく離れていますが、私たちは価値を共有するがゆえに強力で信頼できるパートナーなのです。ぜひ今後ともこの大変特別な両国の友好の歴史の一員として、さらなる関係の発展のために皆さんの会社や組織を通じて貢献し続けてくださることを希望します。

皆さんのますますのご繁栄をお祈りし、私のご挨拶といたします。

ありがとうございました。

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